めったにテレビを見ない私がアメフト部の元監督とコーチの会見を見て思うところがあったのでエントリーします。
アメフトは一度もボールを持つことがなく試合が終わる選手もいるぐらいで、つまり格闘技です。
そのコーチが「最初から行け」「クォーターバックを潰してこい」
…これ普通に言いませんかね。
カマキリみたいなコーチで共感は持てず、庇うつもりは全くないんですが、さすがのコーチもまさか「クォーターバックがパスした後、後ろからタックルして怪我させろ」なんて言ってないと思うんですけど。
試合前に選手にはっぱをかけるのがコーチの仕事で、それでお給料もらっているわけですしね。
昔、飲み会で、学生時代にラグビーをやってた男性が言ってたんですけど、試合前は最も屈辱的な場面を想像して臨むんだと。彼は自分の最愛の彼女が相手チームにレイプされた場面をリアルに想像して試合に臨むと言っていました。(やり方はそれぞれでしょうが)試合前に闘志を高めることが必須の格闘技なんだということを理解していないと、この件の特殊性は見えてこないと思います。
今、大学出たての人たちと一緒に働いています。
「こういうやり方もあるよ」と話したつもりだったことを、「akkoさんがこうしろと言ったのでそうするもんだと思ってました」と言われて仰天したことがあります。
ケースバイケースが判断できず、行間を読むことが不得意な20代って、見た目は大人でも子供と一緒です。
コーチに非があるとしたら、自分の発言が部員達に与える影響力を過小評価していたことだと思います。
私も気を付けよう。
状況判断や行間を読むことができない子供たちは、その分、白黒はっきりつけたがり、さらに怖いことに、言われたまんま実行する行動力はやたらにあります。
ここまで書いておいてなんですが、コーチをかばう気持ちは全くありません。
誠実な会見をした宮川君は立派だったと思います。
自分の発言が、もしかすると若い人たちにとってパワーハラスメントかもしれないと、中間管理職の方々は振り返る機会だと思います。
パワハラされている側は、「最終的な判断は自分で下すんだ」という、ぎりぎりを踏みとどまるのりしろだけは失ってはいけないと思います。