最近星を安売りし過ぎている気がして6つ、本心では7つです。
Netflixで見たいものが尽きてきたのでメンバーシップのキャンセルをしました。消化試合みたいな状態で「ロマンスは別冊付録」を1.3倍速で見てたけどリタイア。どうにも仕事&職場の描写がねー。イ・ナヨンさん、私の理想のお顔立ちでファッションも私のストライクゾーンなのですが。私は日本のドラマって韓国ドラマに全く勝てないと思ってるけど、1つだけありましたね、勝てる点が。日本のドラマの仕事描写も「はぁ?」と思うところはあるけど、韓国ドラマよりはマシ。
で、残り4日。韓国ではオンエア当時「愛の不時着」よりも人気だったという説もあり、いつか見ようと思って先送りにしていた「椿の花咲く頃」。カン・ハヌルの出世作になるのでしょうか。正直ファンでもないし、地味なヒューマンドラマがかったるくて見ていなかったこの作品、テレビドラマ部門大賞、男性最優秀演技賞などを受賞されています。2020年と言えば愛の不時着以外にも梨泰院クラスがあるというのに!
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排他的な地方の街で、スナックとも言われがちな飲食店『カメリア』を切り盛りする余所者シングルマザーをコン・ヒョジン。彼女に一目惚れする巡査がカン・ハヌル。
『カメリア』は、とある理由でめちゃくちゃ繁盛します。そう、この田舎町は人と人との繋がりが密すぎて、男性たちはどこで飲んでも監視されてるみたいなもの。気楽に飲みたい時は余所者ドンシクが経営する『カメリア』一択、お店は妻帯者男たちのオアシスであり、当然、ドンシクは町中の妻たちから嫌われる羽目に。
そんな環境での、ドンシクのワンオペで子育てに絡んでくる本当の父親、未解決の連続殺人事件と、ドンシクの母の物語も非常に見ごたえあり。3本の軸があってのラブロマンスはやっぱり星7つかなぁ。特に非の打ちどころがない。たまーに入る説明的な語りが不要だったような気がするぐらい。語りが入らなくても俳優陣の表情でわかるから。母親役のイ・ジョンウンさんとか本当に上手。
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そんな骨太ドラマにNetflix終了4日前に出会ってしまい、仕方ないので17話までは1.3倍速で見ました。18話から20話までは終了時刻とにらめっこで標準速で堪能しました。
切り口はいろいろあるのですが、今回のレビューは「好きなのに別れる」というシナリオをいかに胡散臭くなく仕上げるか、という脚本目線で語ってみたいです。というのは、母親役のイ・ジョンウンさんがカン・ハヌルに語るセリフで、「ドラマで一番嫌いなのが、好きなのに別れるってやつ。結局のところ、そこまで好きじゃなかったってことでしょ」という趣旨のことを言うシーンがあります。同感。だって、反対圧力があればあるほど会いたくなるのが恋愛ってもんですよね。
主役たちが一度は破局するという、ロマンスには不可欠シナリオ。これをいかに視聴者に納得させるかが恋愛ドラマにおける最重要キーと言っても過言ではないでしょう。その観点から過去のドラマをいろいろ振り返ってみると、残念ながら「賢い医師生活」のイクスンがジュンワンを振る理由は弱かったと言わざるを得ないですね。「冬ソナ」時代の名作は「病気」ばかりで視聴者もさすがに食傷していますし、「親の反対」も時代に合わなくなってきている。このドラマは、ネタバレなので詳細は避けますが、まぁ確かに仕方ないね、と思えるシナリオとなっています。
理屈で考えるのはこの辺までにして、カン・ハヌルが良かったですねぇ。正直彼の整い過ぎたお顔立ちが苦手でしたが、「ミセン」で演じたようなエリート役よりチョイ間抜けなコミカルな役の方が断然良いじゃないですか。「え?」っていう時の表情が本当に良くて、何度でも見たいし、彼と上司のコンビも良かった。