Netflixは「椿の花咲く頃」を最後にキャンセルしました。とあるサービスを契約したら3ヶ月分無料がついてきたアマプラを、今は楽しんでいます。ガッツリとドラマを見る気力がなくて映画をちょこちょこと見ていましたが、感想が溜まってきましたので6本分ざっくりと。
ガールコップス
2019年の映画。有能なのに活躍の場が与えられない女性4人(正確に言うと2.5人ぐらいかな、うち2人はちょこっとフォーカスがあたる程度で、2人で0.5人分ぐらいのボリューム)のドタバタ劇。ドタバタ劇の宿命で、内容は正直あまり記憶に残ってません。主演はラ・ミランさん。50歳ぐらいでしょうか。この方はほぼ初見でしたが、後から見た「僕の中のあいつ」でもかなり重要な役を演じていらっしゃいました。準主役がイ・ソンギョン。彼女は数々の大ヒットドラマでヒロインを演じてるけど、主役はあくまでもミランさんかな。
8番目の男
韓国初の裁判員裁判に選ばれた、8番目の男性(ヒョンシクさん)の視点から描かれた殺人事件。有罪はほぼ確定していて、量刑を決めるだけの裁判。短時間で終わるはずだったのに、この8番目の男がいろいろと気づいてしまって…みたいな素人探偵的展開を期待していて、まぁ実際そうなんだけど、ちょっと期待しすぎてしまったせいで期待値は超えなかった。もっと徹底して場面を法廷内に絞り、「安楽椅子探偵」っぽくしても良かったんじゃないか、とか、「家政婦は見た」のような感じで「素人ならではの発想」に焦点を当てても良かったのでは、とか、思いました。
ハローゴースト
泣ける映画として紹介されていました。最初の方がとにかくつまらなくて、これのどこが泣けるんだと思いながらぼんやり見てたので突如きましたねー。「猟奇的な彼女(2001年)」のチャ・テヒョンが2010年に主役を演じました。2010年にしてはかなり古く感じます。当時としても古い感じで作ったのかな。もはやこの頃の空気感を思い出せない。まぁとにかく、最初はぼんやり見てるぐらいでちょうどいいのかも。
僕の中のあいつ
携帯コミックにそっくりな出だしの作品があり、続きを読むためにお金払う気はないけど気になっていたタイプのストーリー。気が弱く、いじめを受けている高校生がひょんなことから肝の据わったヤクザと魂が入れ替わってしまい、そこから展開していくドタバタ劇。「雲が描いた月明り」で、個人的にはパク・ボゴムより良かったジニョンが主演。彼の演技は正直そこまで上手じゃないというか、幅がないというか。決して下手ではないんだけど韓国の役者さんは若かろうが本業が歌手だろうが、めっちゃレベルが高いですからね。いじめられっ子がクラスメイトに復讐するだけの内容ではないのですが、前半で面白い展開はほぼ出尽くしてしまう感あり。「ガールコップス」でも紹介したミランさんがかなり重要な役を演じてました。
Be With You ~いま、会いにゆきます
日本版は2004年。この韓国版は2018年。日本版を見ていないのですが、印象的なシーンでのヒロインの服がほぼ同じだったりとか、少年の髪型が同じだったりとか、随所にオマージュがあるのかな?内容も大きな改変はないようです。
正直、ソン・イェジンさんが愛情深い母親を演じたり、おしとやかな彼女役をやったりするのが苦手(あくまでも個人的な好みの問題)。彼女は見た目がまさにそうだから、逆にコメディタッチで干物女子を演じているようなのが好きですねぇ。というわけでこの映画は絶対良いんだろうけど手が伸びませんでした。見終えた感想は予想通りで、やっぱりベタベタしてしまうんだなぁ。しかし脚本がすごい。見る視点が急転換するタイプの映画って、ほんと頭のいい人が作ったのか、はたまた才能なのか。
マルモイ
日本統治下の朝鮮半島が舞台なので、日本人としては見るのが辛い作品ではあります。終戦前の1941年、京城(現ソウル)。主役は「LUCK-KEY」のユ・ヘジン。スリで生計を立てるゴロツキがひょんなことから朝鮮語の辞書編纂に関わることに。知識人と関わることで、少しずつ文字を覚えていく過程が良かった。母国語は子供の頃に覚えるから自然に覚えたような気になってるけど、会話はともかくとして文字は辛抱強く教えてくれる誰かがいたはず。残念ながら文字を読めずに大人になってしまった主人公が、大人になってから一文字一文字、読める文字が増えていって、単語がまるごと1つ読めるようになり、あ、これはコレの名前か!ってなった瞬間の、世界が広がっていくようなきらめきがまぶしかったです。欲を言えば、主人公は文盲ながらも言葉に対する感覚が鋭いような描写があったから、そこがもっと展開していくのかと思った(原語で理解できる人にはもう少し深いものがあったかもしれない)。