海外ドラマが好き♪

海外ドラマの感想ブログです。たまに脱線します。

南くんの恋人

「ウ・ヨンウは天才肌」で感銘を受け、パク・ウンビンさん見たさに「無人島のディーバ」、そこからチェ・ジョンヒョプさん見たさに「Eye Love You」ときて、中川大志さん見たさに「南くんの恋人」まで来てしまいました。この流れでEye Love Youまで来た人は多数いらっしゃると思いますがさすがに南くんの恋人まで来た人はそうそういないに違いない。

 

これは2015年のドラマ。館山が舞台になっておりまして、そこには一寸法師ならぬ、一寸姫伝説があるという想定になっております。で、主人公のちよみ(高校3年生)が突如として一寸姫サイズになってしまい、うまいこと発見してくれた幼馴染の南くんに匿われながら、周囲になんとかバレずに過ごす1ヶ月を描いたドラマです。

 

子供のころはとても仲が良かったのに、思春期を経て一言も口をきかなくなってしまった二人。さすがにこの緊急事態にあっては「気まずいから口もきかない」とか言ってられませんので、二人で協力していくうちにわだかまりが解けていく。何とも可愛らしいドラマとなっております。

 

私が日本のドラマを一番見ていたのはおそらく小学生の時で、それからは全くと言っていいほど見ていませんから、主人公の二人よりも何よりも、その親世代の俳優陣、有森也実さん、秋本奈緒美さん、宮川一朗太さんらが活躍しておられたのが嬉しかったです。変な言い方ですが、きちんと歳を重ねられたのだなぁと。

 

別な感想としては、10年前のドラマってこんなCGだっけ?という点。あまりにもCGがお粗末に見える。

 

あとはですねー、ちょっと暗澹たる気持ちになってしまうのですが、その後の10年を知っている身としましては、この設定は今の時代では無理。いくら夢を見させるのがドラマといえど、将来は高い確率で貧困まっしぐらですよ、この家族。主人公たちが高校生の時点で、シングルマザーで養育費が期待できない状況。息子は医大志望。夫の親との三世代同居。おばあちゃんの年金とお母さんの収入で今は何とかなっているでしょうが、今後はおばあちゃんの介護問題、家の老朽化、お母さんの体力低下は必至。そこへきて、(まぁこのレビューに関してはネタばれしても誰も気に留めないだろうから書きますけど、)主人公たちは高校卒業と同時に学生結婚してしまいます。医大でこれから一番お金がかかるという時に、嫁さんはダンスとウェブ小説家を目指している。ダンスはこれからワークショップを受けに東京へ旅立つところで最終回が終わるのですが、収入になるどころか支出ですよね、それ。ウェブ小説は高校の古文の先生もうなるほどの筆のノリらしいのですが、無料で配信してしまっていてビジネスとしては無理でしょう。嫁の実家は夫婦で回している飲食店。これから来るコロナを乗り切れる気がしないし、妹は中学生でまだまだお金がかかる。

 

とまぁ素直にドラマを楽しめない自分が悲しいのですが、肝心の中川くんはEye Love Youの花岡くんのキャラの根っこになる部分が垣間見えて良かったです。

 

あ、あと、これは女子高生が突如姿を消す、というドラマでもあります。現代においてJKの失踪は一刻を争う事件ですから、1ヶ月も娘からの「無事だから心配しないで」というメールを信じて待つ親はいないでしょう。