海外ドラマが好き♪

海外ドラマの感想ブログです。たまに脱線します。

後輩の「お伝えさせていただきます」が気になる件



後輩のSさんの電話での言葉遣いがどうも気になる。


お客様「お宅のマネージャーに伝えといて!」
Sさん「かしこまりました。マネージャーの方にお伝えさせていただきます。」


仕事そのものに慣れるまではと思って放置してきたが、そろそろ指摘すべきか。
指摘するのなら、どこが・どう、おかしいのかこちらも勉強しなきゃいけない。以下備忘録。


�@ 〜の方
本来方角に使う言葉。方角以外に多様する傾向は以前から顕著だが、耳障りに感じる人もいる。
もともと入れる必要がない何かをくっつけて回りくどくして敬語風にする風潮を不快に思う相手もいる。


�A お伝え
この「お」はマネージャーに対する謙譲語になるのでおかしい。
謙譲語には�Tと�Uがある。

�Tは動作の対象(ここではマネージャー)を持ち上げて自分を下げることになる。
 例:「お〜する」→お伝えする

�Uは自分の動作を丁寧にするために使い、聞き手に敬意を表したことになる。
 例:「〜ます」→申し伝えます


�B させていただきます
使い方に諸説あって判断が難しいところだが、私がもっともしっくりきたのはこの説。
ア)許可を求める場合
 →コピーを取らせていただきます
イ)恩恵をこうむることに申し訳ない気持ちがある場合
 →当選の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます
ウ)光栄な気持ちを表現したい場合
 →是非やらせていただきます。

「マネージャーに伝える」という行為は
ア)相手の許可を得るわけでもなく
イ)何かを手抜きして恩恵をこうむって申し訳ないわけでもなく
ウ)前々からお願いしていた願いが叶って光栄なわけでもないので
NG…なんだけど。


一番の問題は�@と�Aと�B、全部がミックスされているところ、なんではないかと個人的に感じるわけで。
例えば
「かしこまりました。マネージャーに伝えます」
と正しい言葉遣いで言ったところで、それをそっけないと感じる世代もあるだろう。


以下の2パターン
A)「マネージャーに伝えさせていただきます」
B)「マネージャーにお伝えします」

A)は自分も言ってしまうかもしれない。
B)は自分では言わないけど仲間が使っていても指摘する気持ちにまではならない。


しかし、「マネージャーの  に  伝え させていただき ます」
この3点盛りはさすがにねーだろーよ。


んで、結論から言うと私は
「管理マネージャーに申し伝えます」
と言うようにしている。


ちなみに「申す」は謙譲語�Uなのだが
・申し上げる → 謙譲語�T
・申し伝える → 謙譲語�U
・申し出る  → 敬語の機能を持たない
なんだそうだ。


なので、アナウンスで「〜に該当する方はお申し出ください」という言葉遣いは、別に相手を下げているわけではないからOKなんだって。なるほどね〜。


さらに余談だが、私は上司の呼称として社外に「マネージャー」を用いることに違和感がある。
そして実際、上手く伝わらないこともある。マネージャーに伝えます、と言っても、「ほら、あの人よね、男性の背広着てる人」と確認されてしまうのだ。
マネージャーという言葉が世の中でいろいろに使われすぎているからかなと思う。
なので「管理マネージャーに申し伝えます」と言うようにしているが、こう言えば聞き返されることはない。


さて、敬語は3種類だと思ってきたが、2007年に5種類になったんだって。知らなかったなぁ。