海外ドラマが好き♪

海外ドラマの感想ブログです。たまに脱線します。

おつかれさま ★★★★★★★

済州島を舞台にした女性3代記。

IUとパク・ボゴムがレトロな制服姿で手をつないでいるスチール写真に惹かれて視聴し始めたファンも多いと思いますが、あれはごく一部ですね(重要な核ではあるものの)。1950年代から2020年代までがストーリーですから。あの写真のIUは真ん中の世代でして、母と娘のストーリーを中心で繋いでいます。

 

ちなみにIUは二役やっており、真ん中の世代(エスン)の娘時代と、その娘(クムミョン)を演じているため、画面に出ずっぱりです。パク・ボゴムはエスンの若き日の夫役です。

 

娘、クムミョンを演じるIUちゃんの相手役までチェックせずに見始めた人がほとんどでしょう。そんな人には「え、この人も出てくるんだ」という不思議な驚きを体験できるドラマとなること請け合い。ヒロインの相手役を知らずに見始めることってほとんどありませんからね。ヒロインの相手役は当然ビッグネームですが、脇役の方々も本当に見ごたえのある方ばかりです。

 

反して、と言っては失礼でしょうが、中年期からのエスンを演じたムン・ソリさんと、夫役のパク・ヘジュンさんは、私にとっては脇役の1作品ずつしか拝見したことのない役者さんです。このお二人もとっても良かったですねー。

 

私は3代目のクムミョンと世代が重なるのですが、韓国と日本、本当に文化が近いと感じます。昔の家の取っ手ひとつにしても、あー、こんな感じだったなぁと。クムミョンが大学生の時に「ゴースト」や「ニューシネマパラダイス」が公開される設定で、そこはばっちり私と世代が重なるんだけど、日本に留学したシーンはちょっと時代考証甘いですねと思ってしまった…聖子ちゃんカットになって帰ってくるって、ないでしょーそれは。あだち充のイラストを壁に貼らないよー、女子は。ま、そこはご愛敬。

 

物語は、食うや食わずやの1代目から結構キツイです。泣けて泣けてしょうがない。電車に乗っている時とかもウッカリ思い出し泣きしてしまう。見るタイミングは考えた方がいいですねー。あと、ある程度一気見した方がいいかなと思います。回想シーンが多く、時代があっちいったりこっちいったりします。

特に1代目は、貧しい漁村で重労働な上に、女性は嫁ぎ先で苦労するんですよね。2代目も3代目もおんなじ苦労をするんだけど、すこーしずつ、進歩はある。エスンは搾取されるだけの労働者か、家にひたすら仕える飯炊き女かの二択どちらにもNoを突きつけ、夫と二人、誠実さだけを武器に生きていきます。

 

印象的なシーンはいくつもあるのですが(というか、全てが印象的なシーンだし、細かい作り込みもすごい)、一つ挙げるとするなら私は、プ・サンギルの妻を演じたチャン・ヘジンさんの一言を選びたいと思います。

 

プ・サンギルとは島のお金持ちで、エスンの夫とは対照的な横暴夫です。「(貧しいながらも思いやりのある夫と幸せに暮らしている)エスンと私、いったいどこがどう違うのか、ずっとずっと考え続けてきた」というセリフ。言うだけにとどまらず、彼女は答えを見つけ、前へ踏み出していきます。

ちなみに悪役らしい悪役はおらず、プ・サンギルですらほろりとするシーンが用意されています。(「ウ・ヨンウ」のいじわる上司を演じた役者さんです)

 

1代目が特にキツイと書きました。3代目までには高度成長期とともに暮らしはいちおう楽にはなるのですが(金銭的には常にカツカツの一家ではあるものの)、私にはどうしても1代目の暮らしの方が実は豊かなのではという気がしてなりません。じゃあ海女をやってみろ、漁に出てみろ、藁ぶき屋根の家で暮らしてみろと言われると困っちゃうのですが、マイナスイオンすごそうだよなー。

 

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黒いトンボを追いかけて人さらいに遭遇するシーンで、そういえば私も子供のころ、知らないおじさんに「車に乗せてあげるよ、近所を1周してあげるよ」と言われたことを思い出してしまった…車酔いがひどいから乗りたくないと断ったんだよなー。家で母にその話をしたらひどく怒られて、なんで私が怒られなきゃならないんだろと思った。