「サイコだけど大丈夫」を見ていたのですが、途中で脱落。
このドラマが悪いわけではなく、なんだかもう韓ドラはお腹がいっぱいで箸が上がらなくなったというか。
で、たまたまオススメで上がってきたアメリカ映画、ヒルビリー・エレジーの短い広告に引き込まれてしまって視聴。
最近カマラ・ハリスの子ども時代を描いた絵本をオーディブルで聴いたので(ちなみにこれも良かった)、米大統領選に絡むコンテンツの連続視聴ということになります。たまたまなのかアルゴリズムが私の好みをそう弾き出したのか世間的にそうなのか不明ですけど。
そう、この映画はトランプさんが副大統領に氏名したことで一躍有名になったJDヴァンス氏の自叙伝の映画化です。ラスト・ベルト (Rust Belt) の、問題のある家庭で育ち、海軍を経てイェール大学ロースクールへ。
3世代にわたる貧困から抜け出すことに成功したわけですが、問題の筆頭は母親のドラッグ。成功をつかみかけている息子の足をひっぱるシーンから映画は始まります。
そこから回想シーンとなり、彼は子どものころから、いや、その前の世代から連綿と受け継がれた貧困・不健康な食生活・高額な医療費・身近に存在するドラッグ等々、アメリカに巣食う問題に晒され続け、いつ道を踏み外してもおかしくない状態で成長してきたことがわかります。
とはいえ画面全体が明るく、自然豊かで、思ったより悲壮感はないです(まぁ最後に成功するとわかっていますしね)。
それに、しょーもない母親には違いありませんが、楽しいことが好きな、魅力的な人物でもあります。
あとおばあさんがカッコイイ。堕落した娘と一緒にいたら、大事な孫まで道を踏みはずすと思った時の行動力がすごいです。
--------------------ネタバレ--------------------
アメリカの問題はどれもこれも根深く、食生活もドラッグも、自分で何とかしようともがいてもどこにも打開策がないように見える。関数電卓を祖母に買ってもらうあたりから事態が好転していったように描かれていますが、私的に印象的だったのは、JDがお皿を洗い、ゴミを出すシーンです。どうにもこうにも行き詰ってしまった時って意外とそういう小さなことからほどけていくような気が、個人的にしますので。
映画の後は実在の人物のフォトショットで締めくくられるのですが、それぞれを演じた役者さんたちが、あまりにソックリで驚きました。ここまで似せるのってすごいこだわりだよなー。
たまにはアメリカ映画もいいですね。勇気をもらえる。