1話が30分ほどのホームドラマ。なんと160話もあるので全部見たわけではありませんが、とりあえず最終話まで見終えたのでレビューを。
2005年の作品で、タイトルまんま、ヒロインの生きざまを追ったドラマです。たった30分なのですけど、毎回毎回、体内の涙を絞り取られました。ちょっとだけ「おしん」っぽいかな、どの回も泣けるという点では。不幸な境遇にも負けない一途な姿勢が周囲を味方にしていく。
家長制度の色濃い韓国社会、そこからはみ出してしまったヒロイン。ヒロインの母は早くに夫を事故でなくし、義実家同居に根を上げて娘を置いて家を出てしまいます。ヒロインもまた、結婚3日目で夫を事故でなくします。お腹には赤ちゃんがいて、義実家で育てることに。
経済格差もわかりやすく家に表されており、ヒロインの実家(祖母と暮らした家)は、高校までは出してあげられたけど大学は無理。結婚して同居した義父母の家は古い感じではあるものの庭付きの立派なおうち。のちにヒロインにぞっこんとなる医者の家は、母子家庭だけど母親が事業で成功している上流階級。医者の上司である大学病院の先生宅はもまた立派な家(実はヒロインの実母の再婚先)。上流になると食卓はテーブルと椅子。庶民階級は床に座って円卓を囲む。
最初の夫とのエピソードは実はほとんど視聴していなくて、私が見たのはヒロインにぞっこんとなる医者、ジェヒとのエピソードから。最初はクムスンを独身と思ってアプローチしていたのに、子持ちと知って腹をたて嫌がらせをするものの、その魅力に惹かれていく、という設定です。このへん、時代格差を感じるドラマです。夫を事故でなくして子持ちで何が悪いのか、私にはさっぱり理解できませんよ。ジェヒと恋仲になると当然、高卒と医者じゃ格が合わないと反対される。しかも子持ちだなんて論外だと。
最終回を見るまでは星6つぐらいかなー、いっぱい泣いたしなー、と思っていたのですが、最終回の最後の10分で星5つに決定。20年前のドラマですから仕方ないんだけど、「男が家事をなんにもしないで子供みたいに世話がやける」シーンが最後にきたのが星を下げた。
今の韓国ドラマでは、ヒロインに恋する男性はヒロインにごはん作ってあげるのが定番になってますよね。古い記憶を思い返すと、「ワーキングガール」というアメリカの映画が私の中ではヒロインにごはん作ってあげる初の男性キャラクターでした。1989年の作品です。ごはんというか(さすがにアメリカだからごはんじゃない)、仕事で成功の一歩を踏み出したヒロインに、当たり前のように彼氏がランチ作って持たせるんですよね。30年以上かかってようやく韓国ドラマもその域に達したということでしょうか。
がんばれクムスン、良いドラマには違いありませんが、20代の頃に感じていた息苦しさも思い出してしまいました。仕事がんばってるのに、家事は女がやって当然、しないと責められる。男性がちょこっとお手伝い程度にやったとしても、責任感を持って担当するのでは天と地ほども違うんだよなー。
そう、ヒロインは結婚した相手の実家に当たり前のように同居。美容師の仕事をしながら大家族のごはん作り、義理父母に尽くし、プライバシーはほとんどありません。少子化が叫ばれる現代ですが、こんな風にとことん女性を無償の労働力として使い倒す社会が嫌だと思ったから核家族化が進んだし、男性が子供みたいに世話が焼けるなんて冗談じゃねーわと思ったからフルタイムで働こうって思っちゃったわけで、逆戻りは…まぁ無理だわな。
まぁでも興味深いキャラクターもいて、クムスンの義理兄夫婦も同居なんですけど、この兄嫁が自分で事業を立ち上げているやり手で、家事は基本手伝わない。姑に嫌味を言われると、空気も読まずにお手伝いさんを雇いましょうよとか、食洗器を買いましょうよとか言っちゃう。姑が腹を立てると家が仕事の延長みたいです、とか言ってますます怒らせる。しかし一方で、姑は(腹を立ててはいるものの)一度彼女の職場を覗いて目にした女性がキラキラ輝いて働く姿に、「あぁ、私も次の人生ではあんな風にキャリアウーマンになることにしよう」とつぶやき、そっと立ち去ります。
最終回では韓国ドラマの魔法で、姑にも(来世まで待たなくても)そんなことが起こりそうな雰囲気で終わるのです。
なにせ160話ですからまとめようにもまとめられませんし、まだ見ていない回もちょこちょこ見ていこうと思っています。
いろいろ言いましたが、クムスン役のハン・ヘジンさんがとにかく美人でスタイルが良く、性格もほんわかしているけど言うときは言うので楽しく視聴できました。