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海外ドラマの感想ブログです。たまに脱線します。

愚かさは罪なのか トキメキ成均館スキャンダル

トキメキ成均館スキャンダルがあまりに面白かったので、番外編。
(今回は役名で統一して感想を書きます)

主要キャストはもちろん良かったのだが、脇役だったこの方のことをどうにも考えてしまって。



韓流ドラマにおけるヒロインの恋敵ってすげーイジワルだったりするものですが、彼女はそうじゃない。
愚かなだけ。

13話から16話にかけてイ・ソンジュン(左議政の息子)とキム・ユンシク(弟になりすまして入学したヒロイン)がどんどん仲良くなっていきます。このソ・ヒョリムは2人の恋を盛り上げる、言わば当て馬としての役割だけのキャラです。

左議政より劣るものの、兵曹判書という大臣クラスの娘です。兄は成均館の掌議。これは生徒会長みたいな役割ですが、成均館には自治権があるのですごい権力があります。



憧れのイ・ソンジュンと婚約したものの、兄がホッケーの試合中にイ・ソンジュンに怪我を負わせてしまいます。
兄が狙った相手は、実はキム・ユンシクでした。イ・ソンジュンはユンシクを庇っての怪我。
ヒョリムちゃん、兄が父よりも高官の息子に怪我をさせてしまったため、婚約の辞退を申し出ます。
恋心を抑え、兄の不祥事の責任の一端を負おうとするわけ。

しかし、婚約を遂行すると言い張ったのはイ・ソンジュンの方。彼は自分の気持ちが同性愛に向いていくのを何とかしたかったんですね。
この頃、イ・ソンジュンはキム・ユンシクに冷たく当たります。
卒業したら会えなくなるから、それまでは同室生として仲良くしたいと言うキム・ユンシクに、「今までのように仲良くできない」と突き放します。しかしすぐに後悔して追いかけます。
追いかけた先で目にしたのは、キム・ユンシクが先輩と抱き合う姿(怪我した先輩を支えただけなんですけどね)。ソンジュンはヒョリムとの結納に進んでいきます。

結納の日、キム・ユンシクはイ・ソンジュンに会って一言お礼が言いたかったので、ヒョウンの家の前で待ち伏せします。お礼を言って立ち去るキム・ユンシク。大好きなユンシクを突き放すことが、ソンジュンがユンシクのためにできる唯一のこと。
ソンジュンは心にぽっかりと開いた穴を抱えながらヒョウンの家に入ります。迎えたヒョウン、「これからはあなたのために生きていきます」みたいな挨拶をします。

これがね〜、もう「うゲッ!」って感じなんですよ。結婚を前に逃げ出す新郎の気持ちがとってもよくわかってしまった瞬間でした。

でもですよ、ヒョウンに一体全体何ができたというのでしょうか。
確かにかなりのおバカちゃんキャラです。蝶よ花よと育てられ、苦労知らず。ロマンティックな小説を好み、外見だけを磨き、内面がおろそかになっているため、会話がつまらない。しかし女性に学問は不要と言われた時代ですからね。



一方、キム・ユンシクは、博士を父に持ち、父が弟に学問を授ける様子を部屋の廊下で盗み聞きしながら育ちます。外の廊下があまりに寒いため、早く書くことが特技になります。父が亡くなってからは、身体の弱い弟の薬代を捻出するため、速記技術を生かして写本のバイトに明け暮れます。男装の方が稼げるので、この頃から男装するようになります。

ヒョリムちゃんは結局のところ婚約を破棄されてしまうのですが、彼女がそれほどの罪を犯したというのでしょうか。

お付きの下女にワガママを言ったりしますが、特にパワハラっぽい感じでもなく、下女は下女でお嬢様に言いたいこと言ってますから割と仕えやすい相手と言えます。



彼女に何ができたのかを考える時、「茹でカエル」の話を思い出してしまいます。
ぬるま湯で茹でられている間のカエルは、危機感がないため逃げ出そうとはしません。そうしているうちに茹で上がってしまってご臨終、という話です。本当の話かどうか知りませんが、会社の研修でよく出てくる例です。

いわゆる平和ボケしている間に敵はどんどん力を付けており、ヤバイと思った時には実力が雲泥の差になってるよ、という話です。
(平和な時、努力なんかできないのがニンゲンだよね…)

キム・ユンシクの立場から考えると、「ピンチはチャンス」という月並みな表現が思い浮かびます。
ひどい人生を一生懸命打開する過程でものすごい力がつく。

というわけで、脇役のヒョウンちゃんについての考察でした。

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